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かっこいいと思える基準て何だ?


平成から令和へと時代が移り変わる最中、久しぶりに、すてきな大人の姿を見ていた。DJ/プロデューサー/電気グルーヴの石野卓球さんである。


相方・ピエール瀧さん逮捕の報道後、連日のバッシングを受けた卓球さんの言動は「迎合せずに生きてきたプロ」の姿そのものだった。本当に好きなこと、やりたいことをやり続けて、それで食べてきた人が醸し出す強さってこんなふうなのか。卓球さんは、一連の言動を通して、そんな強さと、人としての深く温かい優しさを教えてくれたと思う。


わたしが好きな曲は "オレ ガリガリ君 君 何ガリ君" "オレ 宇宙をさまよう五分刈り頭のガリガリ君" と歌う「ガリガリ君」。"かっこいい 初めて見つけたジャンパー" "かっこいいと思える基準て何だ?" と問う「かっこいいジャンパー」も、初めて聴いた時にはかなりの衝撃だった。


"なろう なろう 明日なろう 明日は桧の木になろう" の「あすなろサンシャイン」。2005年のアルバム「電気グルーヴとかスチャダラパー」に収録されている「聖☆おじさん」も、つい聴いてしまう。「虹」も大好き。


好きなこと、やりたいことをやり続けること。迎合しないこと。この2つは、シンプルで、とても難しい。この2つを貫くには、とてつもない知識量と行動量、経験、それらを支える胆力、余裕も求められるんだろう。


自分で見て、触れて、感じて、考える。小さな1つ1つに責任を持つ。その上で自分たちらしい何かをつくり続けてきた人間だけが辿り着ける場所。卓球さんは、そういう場所があることを、ほんの少し、わたしたちに見せてくれた。


瀧さんへのバッシングの流れは、いつのまにか、偏向報道へのバッシングに変わっていた。世間の注目は、いつのまにか、瀧さんの過去より、卓球さんの現在に集まっていた。切れ味抜群のツイートが流れを大きく変え、瀧さんを迎えるスペースをあたため、かつ、しっかりプロモーション。すごい...


瀧さんの保釈後、おふたり肩を組んでの写真がアップされた。最高の笑顔だった。


薬物報道の在り方、連帯責任、メンバーの謝罪の有無、作品の自主規制への賛否... いろんな角度から、いろんな意見が出ていたけれど。いくつかの議論は続き、いくつかの炎上もまた起きるのだろうけれど。


あんなに、嬉しくて楽しくてしかたない、という笑顔を見せられたら「こんなにすてきな大人もいるんだ」と、幸せなため息しか出ないのである。かっこいいと思える基準て、こういうことかな。わたしにとっては。MH

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